
年齢を重ねると、気になってくるのが骨のもろさです。骨が弱ってしまうと、歩くことや日常動作も大変になります。今回は、特別なことをしなくても手軽に続けられる、「骨を強くする」暮らし方についてまとめました。

骨は、加齢や閉経、病気、極端なダイエットなどによって、骨が再生されるバランスを崩してしまうことで、もろくなります。骨がもろい状態とは、骨の密度が低くスカスカな状態のことをいいます。骨の密度が低いと、歩く際に痛みを感じたり、骨折しやすくなったりします。成人後に骨がもろくなる病気としては、骨粗鬆症や骨軟化症などがあります。

強く健やかな骨のために、習慣化していただきたい3つのポイントをご紹介します。
骨は常に新陳代謝を繰り返しています。古くなった骨は破骨細胞によって壊され、壊された部分を骨芽細胞が修復することで再生されます。骨が再生される際に、強く力が加わると強さが増します。日頃から、散歩や階段の上り下りを心がけるだけでも骨に重力がかかり、さらに丈夫にすることが可能です。身体を動かしにくい場合は、「椅子に座った状態でかかとを上下させて床にドスンと落とす動作をする」、または「手と手を合わせて押し合うポーズをとる」のもおすすめです。
骨を強くするには、骨をつくるカルシウムの吸収を助け、骨の石灰化を促して骨密度を高めてくれる、ビタミンDの力が欠かせません。ビタミンDは魚や卵黄、干し椎茸などから摂れる他、日光を浴びることでもつくりだせます。環境省では、平均的な食事をしていれば、1日15分(日向)〜30分(日陰)ほど日光にあたるだけで、必要なビタミンDは得られるとしています。シミやシワが気になる顔だけに日焼け止めクリームを塗り、手や腕などの一部には塗らないで日光にあてるといった工夫をしましょう。
骨を強く健康にするには、毎日の食事でカルシウムやビタミンDを含む食品を摂るのはもちろん、ビタミンK、マグネシウムにも注目してください。ビタミンKはカルシウムを骨に沈着させる働きがあり、納豆やブロッコリー、ほうれん草などに含まれています。マグネシウムは、骨の弾力を保つのに不可欠で、体内の6割にあたるマグネシウムが骨に含まれています。マグネシウムは、雑穀、ナッツ、海藻などで摂ることができます。
骨は、刺激を与え、日光を浴び、骨の生成に欠かせない栄養を摂ることで、強さを保つことができます。スポーツジムに通う、栄養食品を摂るなどといった特別なことをしなくても、毎日続けられるちょっとしたことで骨の健康を守っていきましょう。
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